『ゼロ年代アメリカ映画100』刊行記念トークショー



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昨年の12月半ばに出版された『ゼロ年代アメリカ映画100』(芸術新聞社)に、「アメリカの一体性はいかにして構築されるか」というコラムを書いています。冷戦以後のアメリカの変化や9・11という断層を踏まえ、過去と現在を再接続するようなヴィジョンを持った作品を取り上げました。

この『ゼロ年代アメリカ映画100』刊行記念イベントとして、同じくコラムを書かれた大森さわこさんとトークセッションをやることになりました。テーマは「ゼロ年代、人間の絆と映画表現」です。大森さんと筆者が選んだそれぞれの「ゼロ年代アメリカ映画ベストテン」なども発表する予定です。祭日の前日ですので、ご興味のある方はぜひご来場ください。

■日時:2011年2月10日(木)19:00開演(18:30開場)
■会場:ジュンク堂新宿店 8階喫茶にて
入場料1,000円(1ドリンクつき)
■定員:40名

詳しくは以下サイトをご覧ください。
芸術新聞社 ゼロ年代アメリカ映画100 関連イベント1
ジュンク堂書店 新宿店 トークセッション情報

american film100

『ゼロ年代アメリカ映画100』 芸術新聞社/A5判/並製/320頁/2,730円(税込)

今週末公開オススメ映画リスト2011/01/27+α



週刊オススメ映画リスト

今回はちょっと少ないですが、『冷たい熱帯魚』と『ブローン・アパート』の2本です。

おまけとして『RED/レッド』と『ワラライフ!!』の短いコメントもつけました。それと『白夜行』は筆者も担当させていただいている「週刊朝日」の映画採点表で取り上げられています。

『冷たい熱帯魚』 園子温

『紀子の食卓』や『愛のむきだし』で突き詰められてきた家族の世界にひとつの区切りをつける作品。詳しいことは『冷たい熱帯魚』レビューをお読みください。

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園子温 『冷たい熱帯魚』レビュー



Review

演じることが不可能な極限まで追い詰められた男がむきだしにするもの

家族の不和を抱えつつ、小さな熱帯魚店を営む主人公・社本が、同業者で人の良さそうな村田と知り合ったことで、想像を絶する破滅的な世界に引きずり込まれていく。

園子温監督の『冷たい熱帯魚』は、『紀子の食卓』や『愛のむきだし』で突き詰められてきた家族の世界にひとつの区切りをつける作品といえる。

筆者が『紀子の食卓』公開時に園監督にインタビューしたとき、彼は“家族”についてこのように語っていた(園子温インタビュー)。

「日本では、伝統的な家族の在り方というものが、古くからあるように見せかけているけれども、本当はないと思うんですよ。それがあるのなら、いつから崩壊したのか逆に問いただしたい。そんな曖昧さのなかで、幸せな家族の在り方があると信じ込み、家族を形成していくことの危うさを表現したかった」

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