ポン・ジュノ 『スノーピアサー』 レビュー
- エド・ハリス, オクタヴィア・スペンサー, クリス・エヴァンス, ジェイミー・ベル, ジョン・ハート, ソン・ガンホ, ティルダ・スウィントン, フランス, ポン・ジュノ, 宗教, 映画監督, 環境問題, 神話, 自然, 韓国
テクノロジーに依存した閉ざされた世界がたどり着く場所
韓国の異才ポン・ジュノは、『殺人の追憶』や『グエムル-漢江の怪物-』、『母なる証明』といった作品で、実際の連続殺人事件や突然変異で生まれた怪物の背後に北の脅威や軍事政権、韓米同盟などを見据え、巧妙に映し出してきた。
この監督のそんな洞察力や想像力は、海外の大舞台でも通用するのか。フランスのコミックを大胆に脚色し、国際的な豪華キャストを起用した新作『スノーピアサー』にその答えがある。
地球温暖化を防ぐために化学薬品が撒かれた結果、新たな氷河期に突入した地球では、大企業が製造し、大陸を結んで走り続ける列車“スノーピアサー”だけが、残された人類の唯一の生存場所となっている。