『ガザを飛ぶブタ』監督と主演女優に取材

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ジャーナリスティックな視点と強烈なユーモアのコントラスト

TIFFのコンペ作品『ガザを飛ぶブタ』の監督シルヴァン・エスティバルと主演女優のミリアム・テカイアにインタビューした。フランス人のエスティバルは、ジャーナリスト、カメラマンであり、小説や伝記を書く作家でもある。ちなみに彼の小説「Le dernier vol de Lancaster」は、カリム・ドリディ監督、マリオン・コティヤール、ギョーム・カネ主演で映画化されている。筆者は観たことないが、どうも原作の脚色がひどかったらしく、これなら自分で作れると思ったことも、映画に進出した理由のひとつになっているとのこと。

試写室日記でも少し書いたと思うが、一方で非常にジャーナリスティックな視点を盛り込みながら、ブタから精子をとるためにブタのピンナップを作ってしまうというような、この極端な振幅はどうも性分であるようだ。


筆者がインタビューするのはだいたい監督で、女優に話を聞くのはこの映画祭のときくらいなのでとても新鮮に感じるのだが、ミリアム・テカイアは違う意味で新鮮だった。映画を観て美人であることはわかっていたが、これぞ幸せオーラという輝き方をしていて(その意味はご想像におまかせする)、事務局に挨拶にきたときも、あちこちで「カワイイ!」の言葉が飛び交っていた。でも、話を聞くととても芯が強いことがわかる。