今週末公開オススメ映画リスト2011/01/27+α
今回はちょっと少ないですが、『冷たい熱帯魚』と『ブローン・アパート』の2本です。
おまけとして『RED/レッド』と『ワラライフ!!』の短いコメントもつけました。それと『白夜行』は筆者も担当させていただいている「週刊朝日」の映画採点表で取り上げられています。
『冷たい熱帯魚』 園子温
『紀子の食卓』や『愛のむきだし』で突き詰められてきた家族の世界にひとつの区切りをつける作品。詳しいことは『冷たい熱帯魚』レビューをお読みください。
『ブローン・アパート』 シャロン・マグアイア
テロで息子と夫を失ったヒロインを演じるミシェル・ウィリアムズがいいです。詳しいことは『ブローン・アパート』レビューをお読みください。
以下はおまけのコメント
『RED/レッド』 ロベルト・シュヴェンケ
引退生活を送る元CIAのエージェントが、謎の襲撃事件をきっかけにかつての仲間たちと伝説のチームを再結成する。引退者や高齢者に目を向けるのはいいと思うが、まだまだ若いもんには負けんわい、というスタンスを出してしまうと、若さを基準とした価値観を肯定していることになる。
ミシェル・ウエルベックが『素粒子』で批判的に描き出した“アメリカに起源を持つセックス享受型大衆文化”では、若さだけが特権化され、年をとることは悲惨以外のなにものでもない。
『ワラライフ!!』 木村祐一
主人公のなかによみがえる思い出の世界には、その時代を体験した人なら思わず「あった、あった」、「わかる、わかる」と言い出したくなるエピソードが散りばめられている。そして、映画が終わってみると、肝心のストーリーよりも、「あった、あった」、「わかる、わかる」が印象に残っている。