今週末公開オススメ映画リスト2013/02/14

週刊オススメ映画リスト

今回は『王になった男』『ゼロ・ダーク・サーティ』『先祖になる』『レッド・ライト』『ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀』(順不同)の5本です。

『王になった男』 チュ・チャンミン

韓国のアカデミー賞“大鐘賞”で史上最多15部門を受賞した話題作。実在した朝鮮王朝15代目の王・光海を題材に、史実にフィクションを織り交ぜた歴史大作。

主人公は、王と瓜二つだったために、毒殺に怯える王の影武者をつとめることになった道化師ハソン。影武者が本物の王に成りすます15日間のなかで、最初は戸惑っていた道化師が、真の王として周りを魅了していく。

とにかく面白い。『オールド・ボーイ』で評価されたファン・ジュユンの脚本がしっかりしていて、それぞれのキャラクターにメリハリがあり、駆け引きがスリリング。特に、道化師ハソンと宮中で王の正体を知るふたりの人物、王の側近ホ・ギュンと世話係チョ内官のトライアングルは見応えがある。

王と道化師の二役をこなすイ・ビョンホンも魅せるが、チョ内官に扮するチャン・グァンの演技も見逃せない。本ブログでも取り上げた『トガニ 幼き瞳の告発』で、卑劣極まりない校長を演じて強烈な印象を残した彼が、穏やかな佇まいでハソンに王としての自覚を促していく宦官の世話係を好演している。

『ゼロ・ダーク・サーティ』 キャスリン・ビグロー

近いうちにレビューをアップする予定ですが、まずは『ゼロ・ダーク・サーティ』試写室日記をお読みください。

『先祖になる』 池谷薫

『延安の娘』『蟻の兵隊』の池谷薫監督の新作。『先祖になる』レビューをお読みください。最初は震災を題材にした作品のように見えるが、次第にそれとは異なる奥深いテーマが浮かび上がってくる。

『レッド・ライト』 ロドリゴ・コルテス

近いうちにレビューをアップする予定ですが、まずは「スペインの新鋭ロドリゴ・コルテス監督にインタビューする」をお読みください。

月刊「宝島」4月号の「カルチャー マンスリー」コーナーに、ロドリゴ・コルテス監督のインタビューが掲載されます。そちらもぜひ。

『ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀』 フィリップ・カーデルバッハ

まずは『ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀』試写室日記をお読みください。

巨大飛行船ヒンデンブルグ号の爆発炎上事故を題材にしたスペクタクルだが、ツェッペリン飛行船会社の設計技師マーテンとアメリカの石油会社の社長令嬢ジェニファーを主人公にしたラブストーリーにもなっている。プロローグでは、空から落ちてくるマーテンを、偶然そこに居合わせたジェニファーが救い、大事故ではそれが逆になる。ヒンデンブルグ版の『タイタニック』といえないこともない。