『ミラノ、愛に生きる』にはワリス・アルワリアも出ている
ターバンがトレードマークのあの男がイタリア映画にも登場
『ミラノ、愛に生きる』のルカ・グァダニーノ監督への質問リストを作っているときに、この映画についてブログに書こうと思っていたのに忘れていたことを思い出した。映画ファンのなかには、ワリス・アルワリアという人物が気になっている人もいるのではないか。ウェス・アンダーソン監督の『ダージリン急行』で主任客室乗務員に扮していた人物。
最も印象に残るのはやはりスパイク・リーの『インサイド・マン』で刑事たちの尋問を受ける男ヴィクラム・ワリア役か↓。
ワリス・アルワリアは1975年インドのアムリトサル生まれ。5歳のときに家族とともにアメリカに移住し、ブルックリンで育った。本業はジュエリー・デザイナーで、ウェス・アンダーソンの友人でもあることからアンダーソンの映画には頻繁に顔を出している。GQが選ぶベストドレッサーでも上位に食い込んでいた。彼のブランドHouse of Warisでは、これまで取り上げられた雑誌のスクラップが見られる。
↓ジュエリー・デザイナーとして
そのアルワリアが、『ミラノ、愛に生きる』にも出演している。主人公一家であるレッキ一族の会社を買収するインド系アメリカ人クベルキアン役。試写室日記で書いたと思うが、この映画では、国や言語、階級、セクシュアリティ、グローバリゼーション、料理、自然など、様々な要素が、それぞれの登場人物のアイデンティティに関わり、経済活動を拠り所とするクベルキアンはグローバリゼーションを象徴している。経済のために戦争を肯定するような発言をする企業家で、アルワリアはやはり独特の存在感を放っている。
アルワリアはジュエリーの製作のために、イタリアにも頻繁に足を運んでいるらしいが、ついにイタリア映画にも進出を果たした。なかなかやり手である。
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