『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』 『オレンジと太陽』 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 試写
- アビ・モーガン, アメリカ, イギリス, エミリー・ワトソン, エヴァン・レイチェル・ウッド, オーストラリア, ジェフリー・ライト, ジム・ブロードベント, ジム・ローチ, ジョージ・クルーニー, ディアスポラ, フィリダ・ロイド, フィリップ・シーモア・ホフマン, ポール・ジアマッティ, マリサ・トメイ, マーガレット・サッチャー, マーガレット・ハンフリーズ, メリル・ストリープ, ライアン・ゴズリング, 実話
本日は試写を3本。
『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』 ジョージ・クルーニー
ジョージ・クルーニーにとって4作目の監督作品。振り返ってみると、初監督作品の『コンフェッション』(02)から『グッドナイト&グッドラック』(05)、『かけひきは、恋のはじまり』(08)を経てこの『スーパー・チューズデー』(11)まで、3年ごとに監督作を発表していることになる。
筆者のサイトの方にアップしてあるジョージ・クルーニー論のタイトルは「優れたバランス感覚を備えたクレバーな映画人」だった。俳優としての演技の幅を着実に広げ、プロデューサーもやり、南スーダンへの支援などの人道的な活動も行いながら、定期的に監督業もこなすというのは、バランス感覚のあらわれなのかと思いたくなるところだが、実際にはそこまで計画的というわけではないようだ。
『スーパー・チューズデー』の企画は、2007年から製作の準備が開始され、2008年には撮影に入る予定だったが、タイミングが悪いということで延期することになった。プレスにはクルーニーのこんな説明がある。「ちょうどその頃にオバマが大統領に選出されて、アメリカ中が希望にあふれていた。誰もがハッピーで楽観的になっているときに、こういうシニカルな映画を撮るなんて間が悪すぎるよね。でも1年もしないうちに人々が再びシニカルになり始めたから、そろそろ製作を始めてもいい頃だと思ったんだ」