『きっと ここが帰る場所』 『ブラック・ブレッド』 『星の旅人たち』 試写
- アグスティー・ビジャロンガ, イタリア, エミリオ・エステヴェス, ショーン・ペン, ジュリア・ケント, スペイン, デイヴィッド・バーン, デボラ・カーラ・アンガー, ナチズム, ハリー・ディーン・スタントン, パオロ・ソレンティーノ, フランシス・マクドーマンド, ブルックリン・ライダー, マーティン・シーン, 喪, 宗教, 山, 死, 自然, 風景
本日は試写を3本。
『きっと ここが帰る場所』 パオロ・ソレンティーノ
注目のイタリア人監督パオロ・ソレンティーノ(『愛の果てへの旅』『イル・ディーヴォ』)がショーン・ペンと組んで作り上げた新作。隠遁生活を送りながらもゴスメイクを欠かさないかつてのロックスター、シャイアン(ショーン・ペン)が、父親の死をきっかけにナチスの戦犯を追いかけるというようなストーリーを書いても、なんのことだかわからないだろうし、この映画の独特の世界は伝わらないだろう。
非常にユニークな感性と緻密な計算によって構築された世界は、どのようなところに反応するかによって印象も変わってくるはずだ。筆者はハル・ハートリーとかウェス・アンダーソンをちょっと連想したりしたが、それよりもここでは音楽のことに触れておきたい。
といっても、デイヴィッド・バーンやトーキング・ヘッズの曲<This Must Be the Place>のことではない。確かに、映画のタイトルもそこからとられ、劇中でもバーンがプレイしているのでこの曲はいちばん目立つ。しかし他にも個人的にやたらと印象に残る音楽が使われているのだ。